東洋医学と不妊症②

東洋医学的な不妊症は陰陽五行というもので分類していくのですが、もとは占いである易経という、古代中国の自然観から来ています。四柱推命とかで木火土金水というのは耳にしたことがあるかもしれません。

世の中は陰と陽に分類され、また、陰の中にも陽があり、陽の中にも陰がある。そして、すべての物質は5つの属性に分類され、成り立っている。

人体は五臓六腑があり、それぞれ陰陽で影響しあっている。そして、相生相克となり活かしあい、けん制しあっている。

五臓と六腑はそれぞれ不妊症にどのような影響をしているかといいますと、

五臓(肝・心・脾・肺・腎)

  • 肝臓 妊娠に必要な血を蔵する。弱いと血が足りないので妊娠しにくくなる。怒りや抑うつした感情といったストレスに反応しやすい。
  • 心臓 妊娠に必要な血を全身に巡らせる。精神を統制する。心(神)を宿す。弱くなると気力がなくなる。
  • 脾臓 妊娠に必要な血を食物を消化して作る。消化器系。弱いと赤ちゃんを作るための血が足りなくなり、妊娠しにくくなる。甘いものと、過食などで弱りやすい。精神面への影響は憂い。鬱気味になる。
  • 肺臓 妊娠に必要な気を全身に巡らす。気は血を運ぶ役割になる。呼吸が弱いと血が巡らなくなるので、血がドロドロになったり、あちこちでコリが生じやすくなる。精神面での影響は悲しみ。ため息ばかりするときは注意。
  • 腎臓 先天の気という、生まれ持った生命力を宿す。これがなくなると命が尽きる。生殖力の強さを表し、弱いと妊娠しにくい根本的な問題になる。不妊症では腎気が少ない腎虚症という状態が最も多くみられる。現代医学で言う腎臓の泌尿器としての役割も果たし、体内の水を生産、ろ過する。精神面の影響では腎が弱ると恐れる、驚きやすくなる。

六腑(胆のう・小腸・胃・大腸・膀胱)

  • 胆のう 肝臓と対応する。胆汁の分泌 イライラしているときに反応が出やすい。そのため経穴は精神を鎮めるときに用いる。ホルモン剤の副作用で側頭部の頭痛がするときに用いる。
  • 小腸 消化のサポート。経穴的には便秘や首肩のコリが強く出るときに使う。経絡上に卵巣の反応点がある。
  • 胃 脾臓と対応する。穀物の消化を主に行う。消化力が弱いと栄養を体に供給できず、痩せて妊娠しにくくなる。逆に食欲旺盛な時は「胃の気」が盛んで生命力が強くなっている。経絡的に乳房へつながるので乳腺炎の時や乳汁分泌不足の場合に用いる。また、腹部を通るので卵巣の反応点がある。
  • 大腸 肺臓と対応する。胃と小腸で消化したものを吸収し、残りを便に変える。有名な「合谷」というツボがあり、目や顔面、頭部の症状を楽にする。妊活的には便秘で硬くなったお腹を柔らかくする、冷えて下痢をする場合間接的に温める。など、体調不良改善のために用いる。
  • 膀胱 腎臓と対応する。尿に関すること全般に用いる。膀胱に熱があると膀胱炎になる。東洋医学では排泄を特に重要視するので、体の老廃物を尿や便で効率よく排出させることが、体質の改善に結びつく。また、背中のツボで最も多いのが膀胱に属する経絡で、五臓六腑の調整ができる

心包と三焦

五臓六腑にもう一つずつ、追加のような形であるのですが、形としては無い機能上の存在です。心包は心臓を守る。三焦は体の上から下まで気血、特に水を巡らせるという働きをします。

三焦は意外と大事で、体の水分が巡らないタイプの方は全身がむくんでいるようになります。また、耳を通るので耳鳴りやめまいを引き起こす要因になります。ホルモン剤が合わない方は、三焦の調整を鍼灸で行うことによって症状をやわらげていきます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次